こちらの商品は、1963年に東京・恵比寿のスタンダード社から発売されたSR-G430 AM 7石トランジスターラジオ受信機です。『Micronic Ruby (マイクロニック・ルビー)』と言う愛称のこのラジオ受信機は、プリント基板上の回路部品の実装小型化への挑戦の結果生まれた"MADE IN JAPAN"。一連の『Micronic Ruby』シリーズの超小型ラジオは主に北米向け輸出用に1966年まで生産され、たちまち国際的なヒット商品となりました。中でもこのシリーズ最小サイズ(容積)の製品がこのSR-G430 です【下記の比較表※をご参照】。
ところで、このラジオの主な輸出先だったアメリカでは、1958年にテキサス・インスツルメンツ（Texas Instruments Incorporated）社によってIC（集積回路）が開発されたが、1960年代実際ICの製品化には及ばなかった。一方、日本のスタンダード社製品はトランジスター実装で、しかもスピーカー内蔵で超小型の一連の『Micronic Ruby』シリーズは界の注目を集めました。
▼参考画像：米国のヴィンテージラジオ専門書籍に掲載された同型品。
▼キャビネットの正面がピラミッドのように盛り上がっているのが特徴です。
▼キャビネットの背面です。電池の交換は電池蓋のみを外して行います。この蓋が紛失しないように黒い紐で本体と繋がっています。
▼キャビネット裏側の蓋（フタ）を外した画像です。少し大きめのボタン（水銀）電池を2個使用します。銀メッキされた大小2個の金属製のつまみは、スイッチ兼ボリューム（小さいつまみ）とチューニング（大きなつまみ）です。
◆少し大きめの1.35Vのボタン電池 （水銀電池：E 640またはRM-640 ）を2個使用します。
▼キャビネット側面には２ピン式イヤフォンのプラグ差込口がります。
《商品の状態》
・この商品は中古品です。
・ラジオ本体は比較的綺麗ですが、擦り傷、汚れはございます。
・アメリカから「約4年前から使用せず、自宅で保管していた。それまでは正常に稼働していた。昔、買った時の箱やケースもある。」ということでワン・オーナーの放出品を仕入れましたが、こちら東京・板橋区の事務所では現状鳴りません。
・稼働確認を専用ボタン電池の代わり、新品のLR-44ボタン電池を2個直列で、2列に合計4個を挿入してテストしましたが、音は鳴りませんでした。
ご自分で修復される方やヴィンテージ・ラジオのコレクターにお勧めです。
・チューニングダイヤルやボリュームつまみの回りに固まりはなく、スムーズに廻ります。
・今から55年以上前に発売された製品ですが、修理・改造されていないオリジナル品です。
・キャビネットに付くストラップ紐（ひも）は紛失しています。
・外箱パッケージ箱（上蓋・下側の両方）、専用ハードケースが付きます。ただし、外箱やケースには破れや経年汚れがあります。
・乾電池、イヤホン、説明書は付きません。
《製品仕様》
・メーカー：スタンダード ラジオ
・名称： マイクロニック ルビー
・型番：SR-G430
・受信バンド：中波
・受信回路：スーパーヘテロダイン方式
・トランジスター：7石
・出力：70 mW
・スピーカー：直径4 cm・超小型 永久磁石スピーカー (PDyn)
・電源：2.7V 【1.35V X 2個】 水銀電池（E 640またはRM-640 ）2個
・本体サイズ： 43 x 49 x 20 mm
・重量：（電池含まず）約110ｇ
・発売時期：1963年
・製造国表示：JAPAN
＊冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量（g）です。
Rev.: 2017- 8 - 9 (水曜日）
