こちらの商品は、昭和40年(1965年)に東京・恵比寿のスタンダード無線工業株式会社から発売された
マイクロニック・ルビー SR-H438で、歴史的に観ても画期的な超小型の8石トランジスタのラジオ受信機、IC(集積回路)チップ以前の、全てディスクリートで作られた製品としてはこのスタンダード・マイクロニック・ルビー ラジオはたいへん希少なラジオ受信機です。
▼8石使用のSR-H438です。横長のクローム・ダイキャストのボディーが素敵です。フロントと上部はダイカスト製でとてもしっかりしており、小さな割には手に持つとずしりと重たい感じです。本体サイズは、スピーカー内蔵でありながら大きさは 55mm x 40mm x 24 mmで超小型です。
▼参考画像:アメリカで出版されたヴィンテージラジオに関する写真集に紹介されたSR-H438型(青枠のところ)
※なお、この英文出版物は付きません。
▼右側面にある2個のつまみのうち、上側の小さいつまみはスイッチ兼ボリューム、下側の大きなダイヤルが選局用でバリコンを直接回すチューニングダイヤルです。各局受信可能ですが、超小型のためダイヤルチューニング(同調)にはコツが必要です。
▼キャビネットの後ろから撮影したところです。背面中央の(-)ネジをコインなどで回すと裏蓋カバーが外れます。
▼裏蓋をはずしたところです。本来はメーカー指定のボタン電池(水銀電池)640型1.3Vを2個使用します。
◆このスタンダード無線工業マイクロニック・ルビーの電源は、今は生産中止となった
水銀ボタン電池E-640、またはRM-640 を2個使用し、合計2.6Vで動作する様に設計させています。1960年代のE-640、RM-640の類似品は現在アマゾン等のインターネット通販されているものの高額であることからダイソーなど100円ショップで容易に手に入るボタン電池 (LR44) 4個を挿入する方法があり、サイズ的にも4個直列挿入することが出来ます。ただ、これでは合計2.6Vではなく、既定の2倍以上の合計6Vとなることからラジオの電子回路の負荷が大きく壊してしまう可能性が高くなります。そこでこの商品にはボタン電池 (LR44) 2個の隙間を無くす
『電池スペースアダプター』をお付けします。
▼ボタン電池 (LR44) 2個の隙間に
『電池スペースアダプター』を挟み込みます。
※この
『電池スペースアダプター』は電池ボックスの(+)極側に挟み込んで下さい。(+)極はボタン電池の突起がない平面です。
◆本体の裏蓋を外したたところです。内部のプリント基板の大部分は黒いカバーで覆われて見えませんが、何本も線材が飛び交っています。線材の多さはソニーのマイクロラジオ並みの多さです。うかつに内部を触れないです。
▼英文で「8石トランジスター」とダイキャスト合金でモルディング標記されています。
《商品の状態》
・1965年に発売された中古品です。
・スピーカー及びイヤフォン共に現状鳴ります。なお、イヤフォンは付きません。
・外観には擦り傷や経年汚れがあります。
・本体内部は比較的綺麗な状態です。
・電池ボックス内の(ボタン電池のイラストが印刷)ビニールシートは綺麗です。
・生産当時の検査OK、製造シリアル番号のラベルは貼られています。
・元箱、取扱説明書、イヤフォンは付きません。
《動作確認》
・ここ東京都板橋のオフィスではNHK第2放送、アメリカ軍放送、TBSラジオの中波放送を受信しました。また、スピーカーと共にイヤフォンジャックにイヤフォンを差し込むとイヤフォンでもラジオ放送を聴くことが出来ました。なお、この商品にはイヤフォンは付きません。
《備考》
この商品にはボタン電池 (LR44) 2個ならびに『電池スペースアダプター』が付きます。
●このスタンダード無線工業製マイクロニック・ルビーは1965年の発売から半世紀年以上が経っても鳴っている(受信可能な)コレクター向けの超小型ラジオ受信機です。AM各局受信可能ですが、超小型のためダイヤルチューニング(同調)にはコツが必要です。時々、電源OFF/ONつまみを静かに回して安否を確認する様な使い方を推奨します。可愛いサイズですが、実用的なラジオではございません。
*なお、このページ冒頭に記載したサイズは商品梱包出荷時の目安総重量(グラム)です。
Rev.:2020-1-24 Friday
発売開始日:2020年1月24日 金曜日