こちらの商品は、昭和31年に発売された早川電機工業(SHARP)製5M-82型5球スーパーラジオ受信機です。落ち着いたデザインのトランスレススーパー(電源トランスを用いない方式)で、中波放送ラジオです。使用されている真空管はMT管(ミニチュア管)で、12BE6-12BD6-12AV6-35C5-35W4 が使われています。
アルミ製シャーシ背面には1950年代の4本足のイヤホン端子が付き、「スピーカー」・「イヤホン」をスライド式スイッチで切り替える構造です。
なお、真空管ラジオですので電源を入れても、真空管が温まり、鳴り出すまで30〜40秒間を要します。現状、ストレスなく、ラジオ放送を楽しめます。
《製品仕様》
・メーカー:早川電機工業株式会社
・型番:5M-82
・商標:シャープ(SHARP)
・受信周波数:中波(AM 530〜1605kc)
・回路:5球スーパー
・真空管:mT5球 /12BE6(周波数変換)、12BD6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)35C5(電力増幅)、35W4(整流)
・電源トランス:トランスレス方式
・電源:家庭用コンセント100V 50/60c/s
・本体サイズ:全長約31cm X 高さ約16cm X 奥行約12cm
・生産国:日本
・当時の発売価格(現金払い):6,200円
・発売時期:昭和31年(1956年)
《商品の状態》
・昭和31年製の中古品です。
・茶色のプラスチック製本体の表面には擦り傷や経年汚れがあります。
・本体内部を清掃しました。
・本体の内側には、この製品の回路図があります。
・本体側面に一か所修復した跡があります。
・スピーカーの留め具が劣化していたため修復しました。
・真空管5本のうち、ひび割れが発生したいた1本(35W4)を新品と交換しました。
・チューニングダイヤルとバリコンを結ぶ内部のループ状のケーブル(糸)は良好です。
・パイロットランプ電球:点灯
・ツマミやダイヤル等にベタベタ感はなく、きれいな状態です。
・アルミのシャーシはきれいな状態です。
・コンセントプラグは、当時の早川電機製が付いていますが、付け根辺りを黒いビニールテープで巻いてあります。
・アンテナ線は付け根辺りを黒いビニールテープで巻いてあります。
・東京都板橋区の事務所における受信状況は、中波ではNHK第1、NHK第2、AFN (American Forces Network) ラジオ(アメリカ軍放送)、TBSラジオの受信を確認しました。
・電源OFF/ONボリームのツマミはスムーズに回ります。
・スピーカーとイヤホンの切り替えのツマミは少々硬いです。
・チューニングダイヤルはスムーズに回ります。
・本体背面の裏板を固定するネジ2本のうち1本が紛失しています。
・底面に貼られた紙製ラベルが一部剥がれ落ちています。
・本体の背面にはMW(中波)放送受信用のアンテナ端子がありますが、東京都板橋区の事務所においては新たに外部アンテナ線と接続することなく、
現状、高感度でラジオ放送を受信出来ました。
・画像にあるラジオ本体のみです。元箱、取扱説明書、イヤフォンは付きません。
・今回、部品交換したシャーシ右端の真空管(整流管35W4型)は参考までに、古い物と交換した真空管の元箱をお付けします。
《特記事項》
・デリケートな製品のため、商品発送までに2〜3日を要します。
・緩みがある真空管は、シャーシのソケットから取り外して発送する場合があります。その場合は、お客様の手で各真空管をシャーシの所定のソケットへ差し込んで頂く必要がございます。
・真空管ラジオは稼働中は高熱が発生しますので、取扱いにはご注意くだいませ。
・真空管ラジオについて専門的な知識がない方にはお勧めいたしません。
・当店では1956年発売当時の製品の性能を保証するものではございません。
・当店出は、こちらの商品のヘルプ、メンテナンスは致しませんので予めご承知おきくださいませ。
Rev.:2020-9-10 (Thursday.)
*冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量(g)です。
▼参考画像:昭和31年当時の各社真空管ラジオ受信機(新聞広告より)