こちらの商品は、第二次世界大戦前の1930年代に米国で発売されたアイアンキャスト(鋳鉄)製
A.C.ウイリアムズ社の飛行機モデルで、1927年大西洋横断飛行に成功した
ライアンNYP-1スピリット・オブ・セントルイス号 (英語:Spirit of St. Louis)です。
素材であるアイアンキャスト(鋳鉄)は、鉄を使った鋳物製品で、学術・産業上は、炭素 Cを2.14 - 6.67%、ケイ素 Siを約1 - 3%の範囲で含む鉄 Feの三元合金からなる炭素を多く包含する鋼の意味です。鋳鉄を素材とする第二次世界大戦前のアイアンキャスト・モデルのメーカーとしてはこのA.C. Williams Company以外、
Arcade Manufacturing Co.、Hubley Manufacturing Co. 、Kilgoreの3社が存在しました。
この
ライアンNYP-1 Spirit of St. Louis)モデルの主翼、胴体、プロペラ、車輪等の構成部品はすべてアイアンキャスト(鋳鉄)製で、総重量は350グラムです。同年代の
TOOTSIETOYの飛行機が50グラムほどですので、いかに重たいかがお判りになると思います。
▼プロペラは固定されていないので指先で回すことが出来ます。
▼主翼の全長は約145mmです。
▼黒いゴム製に見える車輪もアイアンキャスト(鋳鉄)製です。
◆全長は約135mmです。
◆主翼には
『SPIRIT OF ST.LOUIS』とモルディング表記されています。
アメリカ、オハイオ州ラベンナ、AC ウイリアムズ
創業:1886 年
創設者: John W. Williams
専門分野: 1893年から1923年までアイアンキャスト(鋳鉄)製の馬車、自動車、飛行機、トラクターのおもちゃを製造した。このミニチュア製品の多くは、ウールワース(アメリカ全土にある大手百貨店店網)及びクリスギ(アメリカ全土に約 1000店舗の雑貨店網)、その他のファイブ・アンド・ダイム・ストア(安物雑貨店)で販売されました。
会社は1889 年と1892 年の二度に及ぶ火災のため、オハイオ州ラヴェンナに移転しました。同社は不況のため、1893年に一時閉鎖しましたが、その数か月後に製造を再開したとき、営業用にサッドアイアン(重い鋳鉄)の小さなモデルを製造し、それがその後のアイアンキャスト(鋳鉄)製のおもちゃの本格的な製造の切っ掛けとなりました。
その後、約30年間にわたりAC ウィリアムズ カンパニー (1905 年にその名前で設立) は、さまざまな鋳鉄製のおもちゃやバンクを生産し、馬車のおもちゃや車輪などを製造する世界最大規模の鋳鉄製おもちゃの自動車、トラクター、飛行機のメーカーになりました。
(1914年〜1918年の)第一次世界大戦中、おもちゃの生産は減少しました。1937年、1938年には鋳鉄製以外の他社のおもちゃ製品の需要が高まり、プラスチックやラバー(ゴム)などの他の素材で作られたオモチャの人気が高まり、1938年に同社は鋳鉄製オモチャの製造から撤退しました。