こちらの商品は、昭和37年(1962年)に製造された東京芝浦電気の ”短波付き2Bandマジックアイラジオ” 左右2スピーカー付き真空管ラジオです。MW(中波)とSW(短波)受信が可能なmT管トランスレス式ラジオ受信機です。使用さている真空管は12BE6, 12BA6, 12AV6, 30A5, 35W4, 6M-E10のマジックアイ付きトランスレス6球スーパーです。
1、商品の状態
■ガリ音もなく、音声もきれいに受信出来ます。
■フロントのスピーカーカバー(透明のプラスチック製)の右上角が少し欠けています。
■中央右上の赤色細長いパイロットランプは点灯しています。
■中央左上の丸いマジックアイ球は光を失っています。
■ツイン・スピーカーは,同じスピーカを左右対称に2個配置した製品のことで,一見ステレオ放送と勘違いしてしまいますが,この当時のラジオはそうではありません。左右2個のスピーカーから音声が出る「モノラル放送ラジオ」です。
2、製品仕様
■キャビネットはプラスチック製、幅42cm X 高さ15cmの長方形です。
■25Vアンペア、最大出力:1.5W。
■受信周波数:中波/535〜1605。
約半世紀を経たこの時代「中古ラジオ」としては外観も綺麗な状態です。
なお、上記に記載したサイズは商品出荷時の梱包見込み重量です。
※こちらの商品は、ヤマト運輸『宅急便』送料無料です。ただし、お支払い方法は事前に銀行(みずほ銀行・三井住友銀行)振込のみとなります。
Rev.:2021-9-10(金曜日)
▲フロントパネルのツマミ
この時代の東芝の真空管ラジオには、標準型(かっこう),普及型(うぐいす)と卓上型(かなりや)といった商品名称が名付けられました。
この高級機種「かなりや」には小型化(OS),標準(NS,ZS,US),薄型(PS,TS),最高級(RS,YS)の4種がありました。
高級機には「トーン切替え」が付いています。
この商品にも「トーン切替え」のツマミが付いています。
▲裏側の蓋を外すと
昭和36年、東芝は12品種の真空管ラジオを販売したが,翌年にはわずか5品種。
普及型では2スピーカの「うぐいすL型」,また卓上型では1スピーカモデルは「かなりやV型」(5UL-607)のみで,2スピーカモデルは「かなりや型・S型」、そしてマジックアイ付きはこの「かなりやJ型」のみです。
また、このJ型ラジオをもって東芝真空管 - 2スピーカー時代の終焉を迎えた最終モデルです。
▲ラジオの裏側
スマートな卓上の細長いプラスティック・キャビネットに6.5cmをスピーカー2本搭載した本格派で,音の良さを競うラジオの流れを汲むラジオでした。
同じ口径のスピーカを左右に2組搭載すると同じ出力でも2倍大きな音が出せる,逆に同じ音の大きさなら,アンプもラジオのキャビネットもより小形化出来て、高さも奥行きも10数cmで横に長い卓上ラジオが製品化されたのでしょう。
昭和30年代中頃、こんなラジオが瞬く間に流行し,東芝、松下、三菱など各社が一斉に製品化しました。
こんなラジオが造られたのは真空管ラジオが終焉する間際の昭和37年頃まででした。正に昭和時代 - 日本の高度成長の間只中だった時でした。
懐かしく、暖か味のある真空管ラジオはいかがでしょうか♪...............
Rev.:2021-9-10 (金曜日)