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こちらの商品は、シャープの昭和40年代初期の"MADE IN JAPAN"のポケット型ラジオ。主に北米向けに輸出され、日本国内では比較的販売数が少なかった製品です。クロームメッキやアルミを多用し、艶消しブラックのパンチング・メッシュメタルとレッドオレンジの背面キャビネットケースを採用してスタイリッシュなシャープなデザインを実現しているラジオ受信機です。

このラジオ「BP-102-J型」は、昭和40年に発売された型番BP-102及びBP-102-Bの姉妹品として昭和42年に登場しました。

▼フロント右上のチューニングメーターはクロームメッキフレームから膨れ上がったズーム状クリスタルの窓から選局の数字が見える面白いデザインですが、稼働・性能についての難点がございますので、以下の説明は最後までご覧くださいませ。


《製品仕様》
・メーカー： 早川電機工業(株)
・ブランド： SHARP／シャープ
・型番: BP102-J
・カタログ掲載商品名： メンズアップ　ポケットラジオ
・受信バンド: 中波・530〜1650kc（周波数は「KC」表示の最終機
・トランジスター: 6石（2SA354、2SA353、2SA12、2SB77、2SB77、2SB77、いずれも日立製作所製TR.）
・スピーカー： 早川電機工業製・6P-81H 10Ω・直径6ｃｍ
・電源： 単三電池　2本(UM-3 X 2),
・サイズ： 102mm X 69mm X 30mm
・発売年： 1967年（昭和42年）
・製造国表示： JAPAN

▼オーバーホールしたラジオ内部の様子

▼乾電池の交換は背面キャビネットの蓋を開いて行います。

▼乾電池フォルダーから見える丸い金属は直径6cmのスピーカー（シャープ製6P-81H 10Ω）です。

▼電池フォルダーの蓋の内側には回路図面が貼られています。スポンジは劣化しています。


《商品状態》
・検査したところ、プリント基板の配線コードの断線やコンデンサー特有の破損はありませんが、ボリュームの中軸に若干グラつきがあり、
ボリュームのローターと数ミリの接点に接触不良を起こすことがありました。
現状は改善されていますが、今後再びボリューム接点の接触不良が起きる場合が想定されます。
・現状は稼動品です。
・東京都内の事務所内で、ラジオの受信状態はNHK第一と第二放送、米軍放送、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送を元気に受信出来ました。
　ガリはなく良好です。
・本体の右上の携帯ストラップのヒモは付きません。その付け根の金具穴は付いています。
・セカンドハンド、中古品です。抗菌クリーニング処理済みです。
・ラジオ本体の外観には擦りキズや汚れがあります。
・オリジナル品です。

《特記事項》
調整後、これまで何度かテストしても現状は元気に放送が聴けますが、上記「商品状態」に記載の通り、『難あり』の商品です。
一度は、販売を取り下げましたが、シャープ全盛期のスタイリッシュなTRラジオなので・・・ということで、「付いているボリュームの交換は？　その型番は？　サイズは？　何オーム？　再び接触不良を起こす確率は？」など数人のお問合せが御座いましたので、先日の販売価格：8,640円 ⇒ 4,980円に
値下げして本日・6月30日（木）再販売しました。
あくまでも、上記の通りの現状渡しです。
ご自分で、調整・修理が可能なお客様。あるいはこのBP-102J メイクアップの外観・デザインが好きでコレクションを目的としたお客様のご購入をお待ちしています。
※上記「特記事項」の記載内容が気になるお客様はご購入をご遠慮くださいませ。

《通電不具合時の対処法》
▼対応１：ボリュームの中軸には、若干のぐらつきがあります。ボリュームのツマミを回しながら上下に無理しないで動く程度に軽く揺らして下さい。

▼対応２：先の方法で駄目な場合は、ラジオ本体のケースをマイナス・ドライバー等で開いてください。

▼飛び出たツマミを引っ掛けないで、ゆっくりとケースを開いてください。

▼イヤホンジャックの直ぐ上、プリント基板にはボリューム（黒い円柱形に真鍮色の金属端子やローターの付いた部品）が載っています。

▼丸い印の中心の1〜3mm程のすき間です。

▼つま楊枝の先で軽く、3、4回押してみて下さい（決して力強く押さないで下さい）。

※以上が対処方法です。いささか原子的な手法です。このボリュームを新品と交換するのが最善ですが、今から50年ほど昔のラジオ受信機につき、
部品の入手が困難です。
　恐縮ながら、その他のいろいろな対処法やホームセンター等で売られている「接点復活剤」の使用などのご相談には対応出来ませんので予めご承知
おき下さいませ。

　1960年代後期のシャープ全盛期のスタイリッシュなデザインのラジオにご興味のあるお客様のコレクションとしていかがでしょうか♪
実用性を重要視されるお客様には、お勧め出来ないヴィンテージ・ラジオです。

《付属品の有無》
・パッケージ箱、説明書、イヤフォン、乾電池は付きません。
・使用電池は単三乾電池 2本です。
・商品出荷時には、乾電池は付属いたしません。

＊冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の目安重量（g）です。

《備考》
シャープの型番BP-102「メンズアップ」シリーズのラジオには、表面のグリルのデザインがパンチング・メッシュデザインのこちらの商品「J」型とともに横シマ模様のデザインの「BP-102」型及び「BP-102-B」型、そしてフロングリルの下半分が銀色パンチング・メッシュの「BP-102-C」型の異なるデザインが存在しますが、本体内部の部品構成及びプラスチックの背面ケースはいずれも共通です。

▼参考画像：こちらの商品【Model BP-102-J】の姉妹品 Model BP-102/BP-102-B

更に、最終的には昭和45年にBP-102 J型と同じデザインながら、内蔵トランジスタ６石のうち４石を新型シリコントランジスター（日立製）に変更したBP-102-A型も発売されました。

Rev.:1 - 2016. 6. 28 火曜日
Rev.:2 - 2016. 6. 30 木曜日