こちらの商品は、昭和47年に発売された三洋電機のRP1100型 ポータブルAM 6石トランジスターラジオ受信機です。発売当初、このRP1100型は東京三洋電機が設計・製造したドリフト型2SA329トランジスタや同じく自社製の8Ωスピーカーを用いた日本製でしたが、こちらの商品は後期型、昭和49年に三洋電機香港有限公司(1961年10月設立)の現地ホンコン工場で製造された製品です。
当時、価格競争に勝つため、日本のメーカーの多くは「世界の工場」とまで言われたホンコンへ安い労働賃金のため進出しました。そんな時代の黄色いトランジスターラジオです。
当時の三洋電機 ラジオカタログにはこのModel-RP1100について「音のアクセサリーに・・・RP1100」 と宣伝文句が書かれています。
≪動作確認≫
●ボリューム及びチューニング(選局)は問題はございません。なお、電源の入り切れとボリュームは一体化されているため、電源の入り切れ時には雑音が発生します。
●東京・板橋の事務所における受信状況は、NHK第1、NHK第2、TBSラジオ、アメリカ軍放送、文化放送など各局の受信を確認しました。
●受信状態は良好です。
≪製品仕様≫
・メーカー: 三洋電機
・型番: RP1100
・バンド: 中波(540 〜 1600 KHz)
・トランジスタ: 6石
・受信回路: スーパーヘテロダイン方式
・サイズ(約): 110mm X 75mm X 35mm
・重量: 215g/260g電池を含む
・スピーカー: 8Ω、直径5.7cm
・出力: 200mW
・電源: 単三乾電池 2本
・発売年: 昭和47年(1972年)
・発売当時の定価: 3,300円
・製造国表示: 香港
≪商品状態≫
・発売から40数年が経った中古品です。
・ラジオキャビネット(本体)には、大きな目立つダメージ・破損はありませんが、小さな擦り傷があります。クリーニング、除菌処理を行っています。
・ラジオ内部は比較的綺麗な状態ですが、あくまでも中古です。
・ラジオキャビネット本体の頭部に付くストラップが付きます。
・ラジオ放送は良好に受信しています。
・乾電池、イヤホン、ケース、説明書は付きません。
▼当時の流行なのかバックボード(裏蓋)にイヤホーンの接続端子があります。プリント基板の黒いボリュームとスピーカーの間にイヤホン端子ターミナルがあります。
1972年発売当初の日本製にはサンヨーの自社製スピーカーが付いていましたが、この1974年のホンコン製にはフォスター社の現地のスピーカーが採用されています。
▼キャビネットの蓋内部に貼られた銘鈑ラベルの表示言語はすべて英語です。内部のバーアンテナはキャビネット横置きいっぱいのロングサイです。
≪特記事項≫
・乾電池、イヤホン、説明書は付きません。
なお、上記に記載したサイズは商品梱包出荷時の見込み重量(g)です。
Rev.:2016.11.21 (月曜日)
▲黒いツマミ/スチッチ
・右側の上にチューニングのツマミ。
・右側(下に)に電源スチッチ&ボリュームです。
▲三洋電機香港有限公司(1961年10月設立)のホンコン工場で、1974年に生産されたトランジスターラジオです。
イヤホン端子
・裏側に差込口があります。
【開け締めのコツ】この三洋ラジオPR1100は日本製・香港製を問わず、カバーがスムーズに閉まらないことがあります。カバーはピッタリと閉まらない場合:裏蓋(カバー)を開く場合は、溝がある下から開き、閉めるときはその逆で上(頭部)を本体と重ねてから最後に溝がある下を閉めるとスムーズです。
▼参考画像:サンヨーの当時のカタログより(1972年11月発行)
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▲キャビネットはイエロー、アルミプレートのフロントカバーはブラックカラーです。
Rev.:2016.11.21 (月曜日)
出典参考:「 NII 国立情報学研究所 「トランジスタラジオ輸出の展開」
URL:http://ci.nii.ac.jp/els/110009623904.pdf?id=ART0010091264&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1479680892&cp=
Sanyo Electric Co., Model-RP1100 6 Transistor 1 Band Portable AM Radio, 1972/1974