こちらの商品は、1971年10月21日に発売されたソニーTFM-6300B、同時代の『The 11(ザ・イレブン)』よりもコンパクトなハンディーポータブルタイプの9石トランジスタの2バンド【FM・AM】ラジオです。この前年10月1日に先行発売されたTFM-6300の後継機として登場しましたが、基本的は大きな変更はなく、表面のメッキ処理の多様化や右上のSONYブランドプレートが青く着色、各スライド切替スイッチ表示が赤色⇒黄色に変更、左頭部の「LIGHT」ボタンが赤色⇒灰色に変更などキャビネットのインテリアが細部変更されましたが、発売価格は9,900円のままの据え置きでした。
全長17.8cm X 14.0cmのコンパクト設計にも関わらず、ラジカセに付いているようなハンディーアームが装備されていますが、取っ手アームは背後に
可変出来できますので邪魔にはなりません。
左右スライド式の「TONE」切替スイッチがスピーカーの上部あり、H(高音)・L(低音)の2段の音域の切り換えが出来ます。ちなみに発売当時のソニー
カタログに記載されている「すばらしい音質と豊かな音量感で楽しめます・・・。」というのは満更でなく、実際に昭和40年代中半に発売された同クラスのポータブルラジオと比較しても音質が良いと感じます(弊社商品担当の主観です)。
このラジオには便利なアナログ手動のチューニング(選局)スケール三角ボッチ【上下スライド可動の受信周波数の目印】が付いています。中波側には4個あるのに対して、FM側には僅か2個が付くのですが、昭和46年の発売当時に首都東京でさえFM局は「東京FM」放送の一局だけだった時代背景が反映されています。
キャビネット背面には4つの端子が並んでいます。付属のDC4.5V電源アダプターのプラグ差込口、イヤフォンのφ3.5mmプラグ差込口、AUX-IN:マイクロホンやレコードプレーヤーなどの外部機器を接続(入力)するφ3.5mmプラグ用AUX端子、MPX-OUT:多重化放送に対応したMPX(マルチプレックス)回路用のφ3.5mmプラグ出力端子があります。このMPX端子はソニーのSTA-48(昭和43年製)、MS-4000(昭和46年製)などのマトリクスサラウンドを採用したステレオアダプターなどの機器を繋いでFMステレオを聴取する楽しみ方もある差込口です。
《製品仕様》
・メーカー:ソニー
・型番:Model TFM-6300B
※モデルナンバー(型番):TFM=トランジスタ式のFMラジオ受信機の意味です。
・カタログ名称:ソリッドステート action「アクション」
・受信バンド:中波(530-1605kHz)
FM(76-90MHz)
・トランジスター:9石
・アンテナ:中波用(内蔵12cmバーアンテナ)&FM用(6段/62cmロッドアンテナ)
・電源:単二乾電池 3本
電灯線(付属ACアダプター使用)100V
・重量:750g
・本体サイズ:17.8cm X 14.0cm X 5.4cm
・製造:1971年
・発売価格:9,900円
・製造国表示:MADE IN JAPAN、日本
《商品の状態》
・ワンオーナー品、とっても丁寧に扱われた中古品。
・外観:本体キャビネットの縦状の銀メッキ個所を銀色塗料で筆塗りされています。その他目立った大きな傷はありませんが小さな擦りキズはあります。
・ロッドアンテナは真っ直ぐに伸びます。
・アナログ手動のチューニング(選局)スケール三角ボッチ(目印)は上下スムーズに可動します。
・左頭部の「LIGHT」ボタンを押すとチューニング(選局)スケールメーターの照明が点灯します。
・内部:電池液漏れ等のダメージはなく、綺麗な内部状態です。
・付属品:SONYの純正の100V電源アダプター。新品同様の綺麗なキャリングケースとイヤホン用ポケットが付きます。
・性能:ガリ音等の障害なく受信出来る稼働品です。
・東京都板橋区における受信状況は、NHK第1、NHK第2、TBSラジオ,AFN (American Forces Network) ラジオ(アメリカ軍放送)、文化放送など各局の受信を確認しました。
・紙箱、イヤホン、説明書、乾電池は付きません。
*冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量(g)です。