こちらの商品は、斬新なデザインからとても昭和45年に発売されたヴィンテージ品とは思えないのですが、中身は当時ごく一般的なゲルマニウム
トランジスター6石のスーパーヘテロダイン回路です。
このラジオが発売された1970年"EXPO'70" 大阪万博の年、そしてこの大阪の早川電機Sharpのコンセプトは近未来、"Future Forms"。
これは「ラジオ受信機です。」と言わなければ、何だか判らないデザインですが、ルーム温度計(室内温度計)と中波ラジオが一体となったユニークな
製品で、当時北米と西ヨーロッパ市場で人気を博した6石トランジスタラジオSharp Thermometer AM Radio Model BP-200です。
キャビネット左側にある温度計の目盛は、欧米では一般的なファーレンハイト度(degree Fahrenheit、記号: °F)表示になっています。
◆摂氏「C°」標記ではなく、華氏「°F」です。
このBP-200 ラジオは日本製品ですが、国内では一般的に知られていない面白いデザイナーズラジオです。
▼右側は、チューニングメーター・スケールとリング状のチューニングつまみです。
《製品仕様》
・メーカー: シャープ
・型番: Model BP-200
・受信バンド:MW(中波)530〜1650kHz
・回路:スーパーヘテロダイン、ZF/IF 455 kHz; 2 AF
・トランジスタ:6石(2SA354・ 2SA353・ 2SA12・ 2SB77・ 2SB77・ 2SB77 )
・内蔵スピーカー:直径51mm
・出力:0.15W
・電源:単三乾電池 2本
・外寸サイズ:140 x 84 x 63 mm
・重量:約300グラム
・製造時期:1969年7月
・発売時期:昭和45年(1970年)
・製造国表示:MADE IN JAPAN、日本
◆受信周波数は、国内仕様では「530〜1605kHz」が一般的ですが、こちらの製品は欧米に合わせた「530〜1650kHz」の拡大バンドです。
◆使用されているトランジスタは6個全てがゲルマニウムトランジスタで、日立製作所製です。
◆イヤホン端子はありません。スピーカー出力のみです。
《商品の状態》
・中古品、ラジオ受信機の愛好家のコレクション品のため、目立った傷や割れはありません。
・乾電池フォルダーの蓋(カバー)に貼られた銘鈑の一部分が剥げています。
・製品のシリアル番号は、乾電池フォルダー内にあります。
・性能:電源ON/OFFのつまみを回したときに雑音が発生することがありますが、通常にAM放送が受信出来る稼働品です。なお、温度計表示については精度及び機能しているか不明です。
・東京都板橋区における受信状況は、NHK第1、NHK第2、TBSラジオ,AFN (American Forces Network) ラジオ(アメリカ軍放送)、文化放送など各局を感度良く受信できました。
・紙箱、説明書、乾電池は付きません。
*冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量(g)です。
Rev.: 2017- 1-11 (水曜日)