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こちらの商品は、エンジと小豆色の中間色のカラーリングでお洒落なデザインのスタンダード製ポータブルサイズの短波付き中波ラジオ受信機です。
1960年ころの当時としては、キャビネットの比率が考慮され、非常に細かい厚み33mmサイズで、かなり薄いスリムなトランジスタラジオとして設計されています。
また、フロントグリルに付く黒色と金色の金属製「Standard」エンブレムバッヂは、1950年代末期の米国ゼネラルモータースの自動車スタイリングロゴと同じデザインです。

その上、電源ON／OFFスイッチはキャビネット左側面にあり、飛び出ていると"ON"、押し込むと"OFF"というちょっと変ったプッシュ式スイッチです。キャビネット右上には短波用のロッドアンテナ差込口があります。






《製品仕様》
・メーカー： Standard スタンダード
・型番： Model SR-H107
・受信バンド：
　　短波・3.9〜12.0MHz
　　中波・540〜1600kHz
・回路：スーパーヘテロダイン
・実用最大出力：150mW
・トランジスター： 日本・TEN/神戸工業製　8石
・スピーカー：直径 6.5cm
・電源：DC 6V / 単三乾電池　4本
・外寸サイズ： 約160mm x 103mm x 33 mm
・重量：600ｇ
・発売時期：1961年／昭和36年
・製造国：Made in Japan / 日本

◆このプリント基板には、昭和30年代に神戸工業株式会社（TEN)が開発した２ＳＢ３４・低周波電力増幅用などのゲルマニュームトランジスタ 、いずれも神戸工業（TEN)が８石採用されています。ちなみに、神戸工業は1949年に設立されたが、1968年に富士通に吸収合併され、現在は存続していません。しかし、ソニーよりも早く、日本で最初にトランジスタを製造・販売した、いわば戦後のハイテクベンチャーです。自動車搭載用ラジオでも先鞭をつけ、昭和30年発売当時観音開きのドアで話題を博したトヨタ自動車の高級車クラウンに装備されていたラジオは神戸工業製品であり、そこに採用されていたトランジスタも同様です。


《商品の状態》
・セコンドハンド・中古品、ラジオ受信機の愛好家のコレクション品です。
・キャビネットの角が一か所数ミリの修復跡があります。また、フロントのチューニングメーター付近の透明プラスチックの部分に一か所数ミリの修復跡があります【画像を参照】。
その他、極く小さな擦りキズや経年汚れがありますが、全体的には綺麗な状態です。
・稼働品です。
・東京都板橋区における受信状況は、中波：NHK第１、NHK第２、TBSラジオ、AFN (American Forces Network) ラジオ（アメリカ軍放送）、文化放送の受信を確認しました。
・元箱、説明書、乾電池は付きません。

＊冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量（g）です。

Rev.: 2017- 4-7　(金曜日）

▼参考画像：発売当時のカタログ