こちらの商品は、松下電器産業から昭和37年に発売された２バンド・ポータブルの８石トランジスターラジオ、T-801Dです。当初はアメリカなど海外向けに輸出していましたが、その後国内でも販売するに当たり、松下電器が日本国内向け最初に『NAITIONAL PANASONIC』のパナソニックブランドで販売したラジオ受信機です。
更に画期的なことは、ラジオ本体（キャビネット）の裏蓋構造が1961年製品までは一体構造だった裏蓋がこの製品から本体裏蓋と電池室（電池フォルダー）蓋がそれぞれ分離独立したことです。その最初にポータブルラジオの本体裏蓋と電池室（電池フォルダー）蓋を分離させた新製品です。
当初T-801型として発売した製品にNSBクリスタを備えた上級機種です。T-801型とこのT-801-D型の外見上の違いはクリスタ・スイッチの有無だけです。この型番（Model）T-801には、Ｄ（デラックス）型のＮＳＢ【現：日経ラジオ社】用クリスタルを付加した製品と、ＮＳＢ用クリスタルを省略したＳ（スタンダード）型があります。こちらの商品は、ＮＳＢ用クリスタルを備えた上級機種です。
《製品仕様》
・名称：松下電器産業(株)
・型番：Model T-801-D
・受信バンド
BC:525〜1605kc
SW:3.9〜12Mc
・回路：スーパーヘテロダイン
・トランジスター：８石（2SA103x2，2SA101x2，2SB171,2SB176x2）・ダイオード（0A70）
・チューニングダイヤルの直ぐ右側には微調つまみが付いています。
・クリスター：ＮＳＢ【現：日経ラジオ社】用クリスタル内蔵
※短波放送の受信は、中波に比べるとチューニング合わせが難しいことや、長時間受信時の安定性に欠ける部分が多いため、
3波分3枚の水晶を直列または並列にしたものを局部発信器のコイルに直列に組み込むことにより、
安定性を高めて、NSB【現：日経ラジオ社】の短波放送を容易にするオプションパーツです。
・電源：DC-6 /単三乾電池 ４本
・出力：300mＷ
・外寸サイズ：約160mm x 95mm x 38mm
・重量：600g
・発売時期：1962年
・生産国：日本
《商品の状態》
・セコンドハンド・中古品です。
・キャビネットには擦りキズや経年汚れがありますが、ケース内部は綺麗な状態です。
・東京都板橋区における受信状況は、NHK第１、NHK第２、AFN (American Forces Network) ラジオ（アメリカ軍放送）、ＴＢＳラジオの受信を確認しました。
・電源OFF/ONボリュームに 難あり です。音量ボリュームはスムーズに周りますが、ボリュームつまみはボリューム最小〜最大の位置で周り、
電源OFFの「カッチ♪」という完全な「切」の状態になりません。電源OFFにするには、乾電池を取り外す必要があります。
・フロント左上の丸いボタンを押すと、チューニングメーター内部が点灯します。
・ロッドアンテナは真っ直ぐに伸びます。
・元箱、説明書、イヤホン、乾電池は付きません。
※単三乾電池 ４本が必要です。
＊冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量（g）です。
Rev.: 2017- 4-21 (金曜日）
▲当初発売のT-801型につづき、それにNSBクリスタを備えた上級機種です。T-801型このT-801D型の違いはクリスタ・スイッチの有無だけです。
▼1962年松下電器が、パナソニックの名称をブランドとして始めて使用したラジオ。そして、その後松下電器は輸出用に主に使ってきたパナソニックのブランドを国内向け小型音響製品に使うようになった。このラジオの商標表記は"National Panasonic"で、今日の会社名へと受け継がれています。
National Panasonic 2 Band 8 Transistor Model T-801D Radio Panasonic, Matsushita,build 1962, Japan.
＊冒頭に記載のサイズは、商品出荷時の梱包目安総重量（g）です。
Rev.: 2017- 4-21 (金曜日）
